【自译】北原白秋:夜



北原白秋

夜是黑的……银箔的里侧的黑。
光滑的泻湖的黑,
还有演剧的垂幕的黑,
幽灵的头发的黑。

夜是黑的……滑溜溜的蛇的眼睛发亮,
染黑牙齿(注一)的气味令人厌恶,
装千金丹的皮箱游荡(注二),
黑猫飘忽地行走……夜是黑的。

夜是黑的……可怕的、蹑手蹑脚的盗贼的黑。
定九郎的蛇目伞(注三),
仿佛有谁触着脖颈,
仿佛无力的死萤的翼。

夜是黑的……时钟的指针的奇异的黑,
血海滴落
拿着煞白的剪刀,
狠狠生取活胆的夜。

夜是黑的……无论怎样闭上双眼,
青色红色无数魂魄降落的夜。
耳鸣不知尽头的夜。
黑暗的夜。
孤身一人的夜。

夜……夜……夜……

(《回忆》 )
(维生 译)

注一:染黑牙齿,日本平安时代以来传统习俗。
注二:千金丹,药品名。本句意指携带装有千金丹的皮箱的密药贩四处游荡。
注三:斧定九郎,狂言《仮名手本忠臣蔵》五段目的人物,杀人大盗。蛇目伞,一种日本伞,剧中道具,斧定九郎从被杀者与市兵卫手中所取。


附原文:



北原白秋

夜(よる)は黒…………銀箔(ぎんぱく)の裏面(うら)の黒。
滑(なめ)らかな瀉海(がたうみ)の黒、
さうして芝居の下幕(さげまく)の黒、
幽靈の髮の黒。

夜は黒…………ぬるぬると蛇(くちなは)の目が光り、
おはぐろの臭(にほひ)いやらしく、
千金丹の鞄(かばん)がうろつき、
黒猫がふわりとあるく…………夜は黒。

夜は黒…………おそろしい、忍びやかな盜人(ぬすびと)の黒。
定九郎の蛇目傘(じやのめがさ)、
誰だか頸(くび)すぢに觸(さわ)るやうな、
力のない死螢の翅(はね)のやうな。

夜は黒…………時計の數字の奇異(ふしぎ)な黒。
血潮のしたたる
生(なま)じろい鋏を持つて
生膽取(いきぎもとり)のさしのぞく夜。

夜は黒…………瞑(つぶつ)ても瞑つても、
青い赤い無數(むすう)の靈(たましひ)の落ちかかる夜。
耳鳴(みみなり)の底知れぬ夜(よる)。
暗い夜。
ひとりぼつちの夜。

夜…………夜…………夜…………

( 『思ひ出』)

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